
イタリア北部にあり、北にオーストリア、東にスロヴェニアと国境を接する場所にあるフリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州。
『白ワインの聖地』ともいわれるほど、とてもおいしい白ワインがたくさんあります。
北から吹き下ろす冷たいアルプスの空気と南から内陸へ吹き込む暖かいアドリア海の空気が混じりあい、白ワイン造りの好条件を作っています。
●フリウリ=ヴェネチア・ジューリア州はどこにある?
フリウリ州の位置はココ!

北にオーストリア、東にスロヴェニアと国境を接し、西にはヴェネト州があります。
フリウリ=ヴェネチア・ジューリア州には4つの県があり、ウーディネ県とポルデノーネ県とゴリツィア県の東北部を『フリウリ地域』。ゴリツィア県の残部とトリエステ県を『ヴェネチア・ジューリア地域』と言います。
イタリア王国が建国された当時はヴェネチア・ジューリアはオーストリア・ハンガリー帝国の統治下でした。
イタリアはヴェネツィア・ジュリアの「回収」のために、イゾンツォ川流域でオーストリア軍と泥沼の戦いを繰り広げ(イゾンツォの戦い)、トリエステを占領し、第一次世界大戦の後、イタリアに編入されました。
しかし、重要港湾であるトリエステや、多民族が暮らす「ヴェネツィア・ジュリア」の領有問題は国際的な懸案となり第二次大戦後はトリエステ自由地域として国際連合管理下に置かれます。
最終的には1975年、イタリア共和国に復帰しました。
たびたび別の国の支配下に置かれたこの地域は言語や食の文化に様々な要素が交じり合っています。
●どんなブドウが栽培されているか
白ブドウ
- フリウラーノ
- リボッラ・ジャッラ
- ピノ・グリージョ
- ソーヴィニヨン・ブラン
- トラミネール・アロマティコ
- シャルドネ
- ピコリット
黒ブドウ
- レフォスコ
- ピニョーロ
- スキオッペッティーノ
- カベルネ・フラン
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- メルロー
この地特有の代表土着品種のフリウラーノやレフォスコを初め、甘口ワインを造り出すピコリットや、シャルドネやソーヴィニヨンブラン、カベルネ・ソーヴィニヨンなどの国際品種も栽培されています。
●フリウリのワインの特徴
白ワインを造るのに好条件なこの地域の白ワインはとても高品質で、とても華やかな香りにキレイな酸とミネラルを兼ね備えた白ワインが生まれます。
赤ワインもクオリティの高いものがたくさん生産されています。果実をそのまま詰め込んだような柔らかなワインが多く、じわじわとこみあげてくる旨味が特徴的です。
現在注目されているオレンジワインも、ここフリウリがブームの火付け役です。
オレンジワインはワイン発祥の地ジョージアで造られていましたが、フリウリの生産者たちがこのオレンジワインの魅力を世界に発信し、オレンジワインが有名になりました。
●フリウリのワインを飲もう
◆LA BELLANOTTE ラ・ベラノッテ
ラ・ベッラノッテはスロヴェニアとの国境近く、イソンツォ河とコーリオの谷に挟まれたイソンゾDOCの中心にあり、敷地の中心には300年前のある一夜、カードゲームで勝ち取ったフリウリのお屋敷がそびえます。
畑はイソンゾDOCとコッリオDOCの二か所に所有し、数多くのブドウを栽培します。
ワイナリーはトスカーナ出身の情熱あふれるオーナー、パオロ・ベナッシとフリウリ出身のオーナー、クリスティーナ・ヴィシンティンの2家族が所有し、特にパオロの発想力と好奇心あふれる挑戦により、個性豊かなワインが次々と生み出されています。
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トラミネール デッレ ヴェネツィア | ソーヴィニヨン コッリオ |
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フリウラーノ フリウリ イソンツォ | カベルネフラン ヴェネツィア・ジュリア |
◆Aziend Agricola アジェンダ・アグリコーラ
ダニエリ家の信念は「代々引き継いで来た土地を後世へ伝えること」。創業当時から化学肥料に頼らない農法で葡萄を栽培しています。そのため畑での除草剤、殺虫剤は未使用。敷地内の自然環境を守ることで栽培されている植物や野菜、果物、そして葡萄樹が自らの免疫力を高め害虫や病気から守るようにしています。
また、農園で収穫した野菜の一部からは肥料を造り畑に施しています。 「良いワインは丁寧な畑仕事からスタートする」。
この家では代々、ロバが象徴とされてきています。これは一つの信念を貫き通す頑固さと、毎日の仕事を一生懸命行うことを表し、1985年にワイナリーの正式なロゴとなっています。北イタリアのひたむきな家族が造る素直で誠実なワインです。
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フリウラーノ | ピノ・グリージョ |
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リボッラ・ジャッラ | レフォスコ |